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【なぜ手に力が入る?】

私は、現在ピラティススタジオを1人で経営している傍ら、訪問リハビリでもアルバイトをしております。ですので、美容・健康の為に来られる方から脳梗塞で寝たきりの方まで幅広く見ています。

その幅広くいろんな方を見てきた中で、共通する部分があるなぁと感じましたので、そこをお話させていただきます。

 

「お腹に力が入っていない人ほど、手の握る力で頑張ろうとする」

これは、健康な方から脳梗塞で寝たきりになられた方、全てに当てはまる共通点であると感じています。
マシンピラティスをしていると、ループを手に引っ掛けて身体を動かすエクササイズなどがありますが、まだ初心者などはループを強く握ってしまって、手で身体を動かしてしまいます。

同様に、脳梗塞の寝たきりの方が寝返りをするとき、ベッド柵を麻痺していない方の手で強く握りしめて、寝返りをしようとします。

共通していることは、体幹に力が入っていないということ。

寝返りがわかりやすいので例に上げると、我々は寝返るとき、寝返る側におへそが向いていくはずです。これは、体幹の回旋が起こっておへそを横に向けて寝返りしていきます。別に手で強く握って引っ張らなくても、おへそを横に向けていけば、寝返りはできるはずです。(脳梗塞で半身麻痺になっても出来る能力はあります。)求められるのは、体幹の回旋する力です。

立ち上がるとき、手をついて「よっこいしょ」と言ってませんか?

立ち上がる時を例に上げると、体幹に力が入っていない人ほど、手をついたり、何かにしがみついて立とうとします。我々立つときは、骨盤を起こし背もたれから背中を離して、重心が足に乗ったときに立つことができます。別に手で過剰に握りしめなくても立てます。(足の筋力低下によっては、手の補助は必要ですが、あくまで補助です)この時、求められるのは、骨盤を起こして背骨を起こす力です。いわゆる体幹です。

手に頼りすぎると、腱鞘炎、ばね指などの不具合が生じてきます。これは、基本”OVERUSE”が招く病気と言われており、いわゆる”使いすぎ”です。

見た目にも影響を及ぼしてきます。美しい指は、キレイにまっすぐ伸びている指ですね。力が入りすぎると、指が曲がって伸びにくくなってきます。節々も太くなってきます。

手に頼らない体幹の力、バランス感覚は重要です。