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感情ではなく、行動をコントロールする

今回は、「感情はコントロールできないが、行動はコントロールできる」という話をします。

痛みと感情の関連性

最近、医療業界では痛みが心理的な要因に大きく影響されると認識されています。痛みはストレスや不安、恐怖と密接に関連しています。楽しむことやポジティブな感情は痛みを感じにくくするとされていますが、これは脳が痛みを感じにくく操作しているためです。しかし、無理やり楽しもうと思っても楽しめるわけではなく、ポジティブな感情も意識的に作り出すことは難しいです。感情は自然と湧き出るもので、コントロールはできません。

感情のコントロールの難しさ

例えば、上司に誘われてあまり気乗りしない飲み会に参加するとします。楽しまなければならないと思いながらも、本当に楽しむことは難しいです。感情はコントロールできないため、緊張を感じずにいようと思っても、自然と緊張してしまいます。痛みも感情と似ており、痛いけど痛くないようにしようと思っても、難しく実際には痛みを取ることはできません。

行動のコントロールと痛みの抑制

しかし、われわれは感情をコントロールすることは出来なくても行動をコントロールすることは可能です。ディズニーランドのような楽しめる場所へ行く計画を立てる、何かに挑戦して達成感を得るなど、行動を変えることで感情を変えることは出来、結果として痛みを抑えることができます。また、気乗りしない飲み会は「行かない」という選択する行動もその一環です。行動をコントロールすることで、感情を変えることが可能です。

ネガティブ感情と痛み

ネガティブな感情は痛みを助長します。不安になると痛みが増すため、不安を感じることはなるべく避けれたほうが良いです。しかし、感情は自然に生じるため、これを完全にコントロールすることはできません。また不安は抑え込もうとすると逆効果で、受け入れることが大事になってきます。このときに大事なことは「不安はあるもの」と捉え、「なぜ不安が起きたのか?」という不安の原因を分析し、不安を感じやすい状況・環境を変えるという行動を取ることで不安と上手に付き合うことが可能となってきます。

緊張と行動による感情コントロール

緊張もまたコントロールしにくい感情です。例えば、会社のプレゼンで緊張するのは自然なことです。これに関しては、「悪い緊張」なんてないので、人前に立つ回数を増やすことで緊張に慣れて緊張を軽減することができます。

感情を変える

感情を勝手に変えることは難しいため、感情を変えようと促すのではなく、行動を変えるように促すべきです。この考えは、痛みある人だけでなく、緊張、不安、恐怖を抱えやすいすべての人に参考になるのではと思います。

なにかの気付きになれば幸いです。