こんにちは、ピラティスインストラクター兼理学療法士のバーチーです。
最近、脳についての勉強を深めているのですが、その奥深さに改めて感動しています。今日は、その中でも特に面白いと感じた「脳の最大の使命」についてお話ししたいと思います。
脳の最大の使命とは?
皆さんは、脳の最大の使命が何か考えたことはありますか?
それはずばり、「私たちを生き延びさせること」です。脳は、私たちが安全に生き続けるために常に働いています。
その背景には、人類が長い歴史の中で生き抜いてきた環境があります。狩猟時代には、病気や飢え、水不足、そして野生動物による襲撃など、常に命の危険がありました。今のような平和な時代は人類の歴史からするとほんの一瞬の出来事。脳は今もなお「危険な世界に生きている」と認識しているため、あらゆる方法で私たちを守ろうとします。
脳が使う「感情」というツール
脳が私たちを生き延びさせるために活用するのが「感情」です。
例えば、高い崖の近くに立つと恐怖を感じることがありますよね。それは、「ここから落ちたら死んでしまうかもしれない」という危険を脳が察知し、恐怖という感情を使って引き返すよう促しているのです。
また、「不安」も脳の防衛反応のひとつです。未来に対して不確定要素が多いと、脳は「危険かもしれない」と判断し、不安を生じさせます。こうした感情は本来、私たちを守るために備わっているのです。
しかし、現代ではこの防衛反応が過剰に働くこともあります。その結果、パニック症候群やPTSDといった症状が現れることもあるのです。
新しい挑戦と脳の働き
脳は「未知のもの」を危険と判断する傾向があります。そのため、新しいことに挑戦するとき、不安や恐怖を感じるのは自然なことです。
例えば、新しい仕事に挑戦しようとすると、「本当に大丈夫かな?」「失敗したらどうしよう?」という不安が湧いてくることがあります。しかし、これは脳が「未体験のこと=危険」と捉えているからです。実際には大きなリスクがない場合でも、脳は私たちを守るためにストップをかけようとします。
この防衛本能が極端になると、人は動けなくなります。うつ状態や引きこもりも、脳からすれば「安全な状態を保つための合理的な判断」といえるのです。
ピラティスと脳の関係
ここで、ピラティスの話に結びつけてみましょう。
ピラティスでは、普段しないような動きをすることがあります。例えば、「今、自分はどこを向いているんだろう?」「この動き、どうなってるの?」と戸惑うこともあるでしょう。
こうした新しい動きに対し、脳は最初は「危険かもしれない」と警戒し、筋肉が緊張します。しかし、インストラクターの指導のもとで徐々に動けるようになり、「この動きは安全だ」と脳が認識すると、不安や恐怖は消えていきます。
このプロセスこそ、ピラティスの大きなメリットのひとつです。できなかった動きができるようになることで、脳は安心し、結果的に身体の緊張もほぐれていくのです。
適切に危険を冒す大切さ
脳の最大の使命は「私たちを生き延びさせること」です。それゆえに、不安や恐怖を感じるのは自然なこと。しかし、現代においては、過剰に警戒するよりも「適切に危険を冒すこと」が大切ではないかと私は考えています。
不安を感じたとき、「これは脳が自分を守ろうとしているんだな」と客観的に捉えることで、感情に振り回されにくくなります。そして、「適切なチャレンジ」を重ねることで、脳は「この挑戦は大丈夫なんだ」と学習し、恐怖や不安を和らげていくのです。
まとめ
脳は私たちを守るために恐怖や不安という感情を生じさせます。しかし、それが過剰になると、新しい挑戦を阻害してしまうこともあります。
ピラティスを通じて新しい動きを学び、不安を克服していく経験を積むことで、脳の過剰な防衛反応を和らげることができるのではないでしょうか?
ピラティスRAKUでは、「長引く痛み」や「歪んだ姿勢」を改善し、自由に楽に動ける身体を目指しています。興味のある方はぜひホームページを覗いてみてください!
それでは、今日も楽しく、楽に過ごせる一日を。