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人間の生命力は”欲”である

今日は「人間の生命力は欲である」というテーマでお話しします。このテーマを取り上げた理由は、私が訪問リハビリでお世話になっている利用者さんから学んだことがきっかけです。その方は94歳で、80代で脳梗塞を患いましたが、今でも元気に過ごしています。

その方は食欲が旺盛で、特にマクドナルドのハンバーガーが大好きです。現代では栄養価の高い食べ物を推奨する風潮があり、マクドナルドのハンバーガーなどのジャンクフードはむしろ相反する食事と捉えられております。ですが、この方はハンバーガーを楽しみながらも元気です。ここから学べるのは、人間の生命力は栄養だけで測れないということです。

では、栄養以外の生命力として重要なものは何か。それは「欲」だと思います。この方は「食べたいものを食べる」という強い欲があります。好きなものを食べ、しっかりと咀嚼し、嚥下しています。高齢になると肺炎になるリスクが高まりますが、この方は肺炎になっても回復されるんですね。

次に、脳の構造について少し触れてみます。人間の脳は大きく3層構造になっています。一番深い部分が爬虫類脳と呼ばれ、生存や生殖に関わる部分です。次に哺乳類脳があり、ここは感情や欲に関わる部分です。最後に人間脳があり、社会性やモラル、論理的思考を司ります。

生命力というのは、脳の根源的な部分にあります。爬虫類脳、哺乳類脳といわれる生存や生殖、情動に関わる部分が非常に大きな役割を果たしているのです。科学的に栄養価の高い食べ物が身体に大事かもしれませんが、自分が本当に食べたいものを食べること、その事にも目を背けてはいけないと考えています。

年を重ねると欲が薄れていくように感じるかもしれません。ですが、欲を大切にすることで、生命力は維持されます。例えばお友達と出かけたり、趣味を楽しんだり、旅行に行くなど、欲を持ち続けることが人間の活力につながります。これが人間の生命力だと思います。もし、介護をしている立場なのであれば、出来る限り”欲”を大事にしてあげることも重要だと想います。いつまでも人間らしく行きたいですからね。

 

それでは、今日も楽しい一日を。ばーちーでした。